―目的―第二章

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―目的―第二章

ばたばたばたばたばたっ 朝一に廊下を騒がしく走り去るのは、この俺。騒音の苦情が来てもおかしくないほどの煩さ。 だがその心配は微塵もありはしない。何故ならば、この階には変態が一人いるだけだから。 きゅきゅっと上靴のゴムで床が擦れ、音を鳴らす。 さて変態、覚悟しやがれ。 ばんっと大きな扉を騒がしく開けると、へらへらと朝から締まらない顔をこちらに向け、上機嫌にご挨拶。 「あ、たぁーくん。おはよーっ☆」 キラキラと朝日にも負けないくらいの笑顔を向けられるが、今はどうやら嫌悪感しか生まれない。 両手を広げ、たぁーくぅーんっ、と近づいてくる変態に俺はニッコリと微笑んでみせる。 右足を重心にて、左足を振り回す。 ドゴッ 「んがっ!」 見事なまでの回し蹴り。顔面から床に突っ込んだ変態は半泣きで俺を見上げてくる。少々ゾンビに見えるのは俺だけか? 「ひどいよーぅ…たぁーくん…ぐずっ」 「おはようのお返事ですよ?理事長☆」 「…あぁ…。もう何でもいいや…可愛いから」 「こっちはよくねーんだよ。早く起きやがれ、糞叔父」 ボスッとソファーに乱暴に腰を落とすと、ゾンビから生還した叔父さんは俺の正面のソファーにゆっくりと腰を下ろす。 「ずいぶんとご立腹だね」 「当ったり前だろっ!ったく…とりあえず、学園内の説明とかしてくれる?」 「あ、はいっ!…て、え?怒らないの?」 「別に俺が叔父さんを怒る事は無いじゃん。どうせすべて父さんの計画の内なんだろ?」 「…そんな事言ってくれて嬉しいけど、さっき蹴ったよね?怒ってるいよね?!」 「まあ、それはそれで」 えー、と不満そうな顔をする叔父さんは、なんだかんだ言って嬉しそうな顔をしている。 やっぱ叔父さんってMだと思うんだよね、俺。 「たまには父さんの遊びに乗るのもいいでしょ?それに…俺も気になる事があるしね…」 .
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