―おめつけ役、就任―第一章

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えーっと…赤髪の安西 陸…だっけ? ぱっと見、わがままオレ様だな。左耳だけに3つもピアスをつけてやがる。 もしかしてオカマか?なんかなかった? …左耳だけ開けてる人はアレなんだって…? 目がバチッと合うと、口元を上げて、にやっと笑いやがった。 …ムカつくなコイツ。 えーと次は、黒髪黒眼の長身青年君の北条 直斗…だよな? 名前覚えるの面倒くさいなぁー。 仏頂面な上に長身で切れ目…恐怖を呼ぶ面の持ち主だな。 最後に金髪にライトグリーンの眼、少し癖のあるふわふわな髪とくりくりの瞳。 狭間 花楓…めちゃくちゃ可愛いな。女の子みてーっ! 不覚にもときめいてしまった! こーゆー子の事を人は“天使のようだ”って言うんだろーなー。 うおー…大きな眼に吸い込まれそう… にこっと微笑まれてついつい照れてしまったのは内緒だ。 「竜平君っ!」 「うぇ、あ、はい?」 叔父さんに呼ばれていた…らしい。 つい癖で、Myワールドに入ってしまったようだ。 人間観察は俺の癖とも言える特技のひとつで、早い人で一瞬、遅くて1日で性格がわかってしまう。 無くても別に困らない、むしろ無くていいだろ!みたいな特技だ。 何回俺のことを呼んだのかは知らないが、漸く振り向いた俺に叔父さんは笑顔で答える。 「そろそろ出て行ってくれるかな。私も暇では無いのでね。今日は学園休みだから学園について聞くといいよ」 「いや、だからおめつ」 「じゃあねっ」 ペイッ バタンッ …え、ちょ、待って?…閉め出された? ペタンと座っている床は、さっきまでいた絨毯ではなくて、目に悪そうな赤絨毯。 目の前には大きな扉が硬く閉められてしまっている。 おいおいおいおいおい! 暇じゃないだと?! 嘘つくなっ! 思いっきり暇だったじゃねぇーかよっ! 面倒だから無理やり閉め出しただけじゃねぇーかっ! んのヤローッ! 心の中で叫んでも意味は無く、ただただイライラを抑えていると、ふっと俺の横に気配を感じた。 .
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