16人が本棚に入れています
本棚に追加
/29ページ
「やっぱり、うちの学校の制服いいねぇー―」
呑気にそう考えている、2年C組 大野陽太(オオノヨウタ)16歳。
随時、彼女募集中である。
「待て――っ!!!!」
というか、そんな事を考えいる暇はない。
なぜなら、風紀委員に追っかけられているからだ。
理由は後ほど。
「しつこいぞ――っと、だから彼女から別れの言葉を言われるんだぞ」
「な、何故それを知っているんだ!?」
どうやら、図星らしい。
陽太と風紀委員Aの追いかけっこは放課後の廊下で始まり、現在校庭で走り回っている。
「はぁはぁ……なんて体力だよ……」
「んじゃ、俺はそろそろ帰るから」
陽太は走る速度を更に上げた。
「う、嘘だろ……」
「そんじゃ、サイナラ――っと」
そのまま、校門から外へ出て行った。
「くそぉ、また逃げられたか……」
風紀委員Aは悔しそうな顔をしていた。
「大野陽太……俺は貴様を許さんぞ」
最初のコメントを投稿しよう!