とある変態とヤンキーちゃん

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―――― 「そんなわけなんだよ……あのクソババアめ……覚えとけよ」 「覚えてたら、また叩かれるんじゃないの?」 コイツの名前は羽場健斗(ハバケント)。 何処にでも居そうなごく普通な奴だけど、むっつりスケベである。 「なぁなぁ、俺の母ちゃんとお前の妹を取り替えてくれよぅ」 「無理だ。 母ちゃんは二人もいらん」 「そんなことを言うなよぅ……タダでもいいからさぁ……」 「タダでも、お前母ちゃんだけは絶対にいらんな」 陽太の母はこの町では知らないものはいないっていうほどの有名人らしい…… 良い意味でないのはたしかである。 「おまけでお気に入りな本を貸してるから」 「うっ…………、いやいや、それでも割に合わないだろ」 お気に入り本とは、無論エロ本のことである。 「ちっ、このむっつり野郎が……」 「俺は正常な男子高校生だっ!!」 「お前にはもう俺のコレクションは貸さん!!」 「……それは困るな」 男とは変態な生き物である。
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