信じれる人

11/13
前へ
/133ページ
次へ
すると高崎くんは交換条件を提示してきた。 「交換…条件?」 「あぁ。 交換条件だよ。」 「何と何を交換するの?」 「俺は、父さんの事全てを美島に話すよ。 辛いこともあるし、泣きたくなることもあるから…あんまり話したくないけど。 それでも…美島に信用してほしいから。 信じて欲しいから!! 美島に話すよ。 条件を飲むなら。 俺を信用して、いろんなことを打ち明けてくれるなら。」 そう言った高崎くんの目は本当に真っすぐな目をしていた。 それだけで分かった。 高崎くんは…きっと信じてもいい人なんだって。 「高崎くんは…よくわからないね。」 思わず私は笑ってしまった。 久々に笑えたなぁ。 「わかった…話すから。 高崎くんのお父さんの事聞かせてちょうだい。」 高崎くんの気持ちに私も応えるよ。
/133ページ

最初のコメントを投稿しよう!

310人が本棚に入れています
本棚に追加