信じれる人

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「美島!!待って!!」 「またあなたですか!? いいかげんしつこいです!! 関わらないでって何度も何度も言ったでしょう? お願いだから…言うこと聞いてください。」 どうしてなの…? 高崎くん…!! 「悪いけど、そのお願いは聞けないな。 俺にだって都合はある。」 「やめて下さい!! 私をからかってるんですか!?」 「俺は…美島が抱えている問題を少しでも和らげてあげたいだけだ。」 「そんなの…口だけよ…。 もう…信用出来ません!!」 「俺は…本気だよ。」 「口だけならどうとでも言えますよ!!」 「どうしてそんなに信用してくれないんだ…?」 「そ…それは。」 …そうだ。 私はどうしてこんなに高崎くんを拒絶してるんだろ。 それは宮崎くんが…。 でも、高崎くんは違う。 でも…。 「とにかく…私の気持ちも分からないのに勝手に関わらないで!!」 「わかるよ。 痛いほどわかる。」 「な…何を言うんですか? 両親を失ったこの気持ち、あなたに分かるんですか!?」 こんなに辛い気持ちは…普通の人は分からない…!! でも、高崎くんは違った。 「わかるさ!! だって…俺も父親を…事故で亡くしたから…。」
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