フロンティア

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いままであまり知られていない樹海、むろん地図も無し、三人は手探りで奥へと進んだ。危険なので草地を進むことにした。 少し開いたところにでた、草影でみていると何か現れた。イヤンクックに似ている気がするがイヤンクックとは明らかに違う、赤黒い体だ、大きさはイヤンクックと同じ、だがかなり凶暴そうだ、無駄な手出しは意味ないので三人はそのままじっと待つことにした。 しばらくするとそのままどこかへ飛んでいった。 「ふー、なんだありゃ」 俺はいった。 「知らん、あいつは」ノアも驚いている、 「驚くのもいいが先いくぞ」オメガがいった。 「わかった」二人が答える。 「しかし広いな、どんだけあるんだ」ノアが言った。 「樹海自体は確かに広いが道幅はあまり広くない、」オメガが答える。 「二人ともストップ」 俺は小声で遮る。「お目当てのものだ」 木々の向こう側の開けた場所にイヤンクックがいた。 「俺が先手を打つ」ノアが言った、「オメガ援護頼む、ジークはトドメな」 二人は首を縦に振った。 ノアがイヤンクックにゆっくり迫る。あと4メートルのところまでいって一気に斬りかかる「ハッ」  尻尾に刀が刺さるそのまま放電、 バチバチ イヤンクックが悲鳴を上げた時、顔に撤甲榴弾が刺さる、そして爆発、イヤンクックが大きな音に驚いてふらついた、そこに大剣のため斬り、頭が切断された、おびただしい量の血がでる、 「討伐完了」ノアが言った。 「モンスターが集まって来る前にさっさと削いで離れるぞ、撤甲榴弾の音が結構遠くまで響いてる。」 削ぎ取りが終わったらベースキャンプに戻って馬車に乗った。 「ハァ、街に戻ったらまた報告書か、」俺は愚痴を言った。 「しょうがないだろ腕の立つハンターを未開に行かせて情報収集しないと何があるのかわからないからな」オメガが反論、 「ヘイヘイ・・・・・」 「ZZZzz」ノアは寝ていた。 馬車はもときた道を戻る。 「伝説か~、」ふいに俺は思った、 「なんだ?」オメガが聞く 「いや、もし伝説が伝説で無くなったらどうなんのだろうか」 「知らん、んなことまずありえん、伝説は伝説、まあでも五年前シュレイド城周辺で大規模な火事があったらしい、消火にあたった人が生きてる気がしない位ただならぬ殺気を感じた、と言ったそうだ」 「フーン、そうか」俺はそう言うと武器を手入れした。 密林が遠くになった。
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