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うちの学校の給食当番は週制で、今週はドンクス達が当番だった。
当番はみんなが並んで持っているトレイに、給食をよそった食器を乗せていく。
ドンクスのドンくささは、ここでも例外なく発揮される。
「よっし!ドンクス!乗せてくれよ!」
「うん…」
ドンクスは明宏のトレイに揚げパンを乗せる。
今日のドンクスの担当はパンか。
つまらないなぁ。
見ると明宏も軽く残念そうな顔をしていた。
「ドンクス、頼む」
「うん…、あっ!」
ドンクスがパンを落とした。
瞬間、頭に血が昇ったがすぐに抑える。
「あーあ、落としたのか」
「ごめん…」
「じゃあ俺お前の分の給食用意するから、このパンお前のな」
「えっ…うん…」
「で、この新しいパン俺の」
俺は上機嫌で、ドンクスの分の給食を用意する。
「良かったな!ドンクス!光一が作ってくれて」
「ちょっと待ったぁっ!」
この声はあいつか…
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