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  『矢の如し』 弓の様にぴんと張っていられたら 弓の様に静かでいられたら、 きっと側にいても邪魔にはならないだろう 矢の様に真っ直ぐいられたら 矢の様に的確に的を射抜けたら、 もっと私を見てくれるだろう 「…馬鹿だな、弓をひくのも矢を射るのも  人の手だというのに」 目の前の想い人は笑う。 私も、笑う。 その人の手に握られた 弓と矢になれたなら…―、と  
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