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淡
ただ、見てるだけで良かった。
貴方が私の前に訪れて笑ってくれるまで。
私には何もなかった。
貴方が導いてくれるまで。
私には悲しみしかなかった。
一人で眠る夜を
幾度かき消そうと傷を付けたか。
貴方はそんな私を優しく撫でて包み込んだ。
幸せな日々。
それは儚い。
貴方は去った。
私の心に大きな影を残して。
わかってた。
一人よがりの幻だと。
愛しさは時に残酷。
貴方の影が今も心を締め付ける。
あの頃の優しい笑顔と
撫でる手が私の体を縛り付ける。
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