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とりあえず、中庭のとこにいこ。
あそこならみつからないし。
荷物を抱えて、中庭まで急いだ。
「あ、宏樹～！」
すでに先客がいたようだ。
しかも二人。
一方は笑顔でこっちに手をふっている。
もう一人は、本を読んでいる。
「先輩。うるさいです。静かにしてください。」
「あぅ。祥吾(ショウゴ)、宏樹が冷たい。」
「・・・今のはお前が悪い。」
「だって、だって。」
「うるさい、卓弥(タクヤ)。」
「ぐすん、ぐすん。」
「・・・サボりですか、先輩。」
「だって、授業聞かなくてもわかるもん。つまらなさすぎ。」
この先輩二人は、授業にはほとんど出ていない。
それでも、成績はいつも上位。
さらに、バスケ部所属の橋本卓弥先輩は運動神経もいい。
川島祥吾先輩は、演劇部に所属しており、演劇の台本の担当をしている。
二人は幼なじみらしい。
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