第1章 1部 

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『お前の人間の時の名は?』 サタンと呼ばれたのは、見た目まだ二十歳前後の男…に見える。真っ黒な髪と、真っ赤な目がこちらを見据えていた。 …佐伯 癒蘭です… 『死神の契約をするか?』 …はい… 『わかった。手を出せ』 私は言われた通りに左手を差し出した。サタンはその手をとると甲にキスを落とした。すると、私の体に何かが流れ込んでくる感覚があった。
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