11人が本棚に入れています
本棚に追加
「な!何してんだテメェ!」
赤髪のピアス男が、たじろぎながらオレを怒鳴りつける。
そして一歩、オレへ歩み寄った。
「おっと。
お前も、こうなりたいか?」
オレは、金髪男を押さえる右手に力を込めた。
みしりと、軋むような微かな音は、男の絶叫によってかき消えた。
「…く!」
「覚えてるな?」
歯軋りし、こちらを睨むピアス男に、オレは言った。
「…なんだと?」
「こんな風に」
怪訝そうに問うピアス男。
それに応えるように、オレは一瞬右手を引き。
その手で、金髪男の首を押さえ付けた。
耳障りな音を立てて、鉄壁はへこんだ。
最初のコメントを投稿しよう!