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そして、俺は扉越しの会話を止め、部屋から出ると金平が腕をくんでまっていた。
「あれ?お前、服昨日と同じだな」
「あ、ああ…、荷物が届いてなかったから」
「ああ、なるほど。とにかく、こんな所で話してても仕方がないし、寮の食堂に行こうぜ」
本当は着替え持ってきてたんだけどね。
食堂に到着すると、食堂は思った以上に広く、紅皇学園の規模を思い知らされる広さだ。
そこで俺は見知った顔を見つけた。
「あっ、凛太郎」
「お、紀斗と…、え~っと日本の菓子みたいな名前のやつ」
「金平だ」
「そう、金平やないか」
確かに金平よりかは金平糖の方が覚えやすそうだ。
「とにかく、俺は先に席取っといたるから速う朝飯取ってこいや」
「了解」
そして、俺と金平は適当な食事を取り、凛太郎を探す。
「お~い、こっちや」
凛太郎の取っておいてくれた席に俺たちは座る。
そして、朝飯を食べ終わる迄、色んな事を話した。
「ところで紀斗は今日どうするんや?」
食べ終わった後、凛太郎が話しかけてきた。
そう言えば荷物が届いてないから荷物整理ができない。
時間がポッカリ空いてしまったわけだ。
「もし、時間が空いてるんなら、この学園案内したろと思っとった所なんやけど」
「そうだね。なら、お願いしようかな」
この学園は広すぎる。
道や場所を知っている人に案内してもらった方が効率が良いだろう。
そんな事を考えた時、寮官がだるそうに頭をかきながら近づいてきた。
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