1人が本棚に入れています
本棚に追加
気がつくと外は紅くそまっていた。
何故だか、この紅い空は今まで見たどの空よりも綺麗に見えた。
俺はその時、足にぶつかった、ある物に視線が動いた。
この前、奪った携帯電話だ。
電源は入っていない。
電池を抜いているから当たり前なのだが。
携帯電話はある程度なら遠隔操作も可能だ。
それを防ぐには電源を切るだけではなく、電池を抜く必要があったのだ。
俺は携帯電話を電池を抜いたまま、パソコンに繋ぎデータを引き上げる。
パソコンとは言ってもサーバーが大きい一般家庭にはないようなタイプだ。
俺はキーボードを叩き中のデータを見てみる。
そこに書かれていた内容はは『第２体育館にて指令を確認せよ』であった。
俺は寮を抜け出し探しに行く事にした。
あの内容でだいたいの場所は見当がついた。
第２体育館は高等部普通科の教室から見える位置にある。
俺が相手の立場なら自分から一番見える位置におく。
なら、教室から見える場所を重点的に探せば良い。
確かにバックアップが携帯電話を奪われた事をこの相手が知ってる可能性もあったが、それで作戦を変える事はあまりない。
相手から見れば知られる事は確かに危険な事だが、動く事は上の人間が誰だか知られる可能性があるので、それ以上に危険だ。
それが理由でバックアップが上が誰だかわからない場合もあり、バックアップから上に連絡を入れる事はかなり少ない。
最初のコメントを投稿しよう！