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「ほら、ここが彼岸です」
本当に直ぐに二、三秒で彼岸に着いた。
「此処が……彼岸?」
俺の持つ冥界というイメージは魂とか、小鬼が跋扈しているような混沌とした世界だった。
然し、またしても俺のイメージは打ち砕かれた。
「えぇ、先程のは冥界と彼岸を繋ぐ次元みたいな物です。そして私達が居るこの地が彼岸。特に此処、是非曲直庁では死者を裁く場所です」
俺達が居る場所は、何と言うか御屋敷みたいな感じだった。
内装は豪華な和風で、気品がある装飾が施されている。
廊下は絨毯(じゅうたん)を敷いているから土足でいいのだろう。
「それでは、貴方の部屋へ案内しましょう」
四季様は俺の手を離し、歩き出した。
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