「死活」から「生活」へ

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「あぁ、説明していませんでしたね。 幻想郷というのは、外の世界で必要とされなくなったモノ、いわゆる『幻想』のモノがそこに入ってくるのです。 そのようにしたのが五百年以上前に妖怪の賢者・八雲紫が張った『幻と実体の境界』なのです。 元々、幻想郷は外の世界と同じで多くの妖怪が住んでいました。 ですが時代が遷移して行くと共に外の世界では文明が発達していき、非科学的な事を『迷信』として世の中から排除されていきました。 幻想郷はそこに住み着いた妖怪達や一部の人間達の末裔と共に、強力な結界の中で生きる道を進むこととなったのです。 そして幻想郷の存在は人々から忘れ去られていきました。 その強力な結界とは、博麗の巫女によって管理されている『博麗大結界』なのです。 これは百数十年前に張られた幻想郷と外の世界との往来を遮断する結界の事。 博麗大結界とは常識の結界であり、外の世界と幻想郷の『非常識』と『常識』とを分け、外の世界での『常識』を幻想郷での『非常識』に、外の世界での『非常識』を幻想郷での『常識』の側に置くという物であるのです。 これで、外の世界と幻想郷を『区別』するのです。 また、っと。もう庁舎ですね」
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