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四季様の部屋の前に辿り着き、戸をノックする。
「はーい、今出ます」
戸を隔てて四季様の声が聴こえた。
幾秒かして、四季様が戸をガラリと開け姿を見せる。
「お待たせしました、もう準備は良いですか?」
「ええ、大丈夫です。何時でも行けますよ!」
お決まりの問いに透かさず答える。
「では先ず、冥界の白玉楼から行きましょう」
そうして俺達は、俺が彼岸に来た時に使った扉を使用して冥界へと移動した。
扉の向こうには前に冥界側から入った時の大きな部屋があった。
「懐かしいなー。一ヶ月前に此処で四季様と出逢ったんですね」
「そうですね。あれから一ヶ月しか経ってませんから変わっていると言えば気候ぐらいかしら」
僅か一ヶ月前の事を懐かしみながら移動する。
途中で道を間違えたりしながらも館から外に出て、白玉楼に向けて空を飛んだ。
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