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後ろから男がやって来た。
男は銃を構えると先生の頭を狙い、引き金を引いた。
「パァァァーン!」
弾丸は見事に頭に命中、ことごとく破壊された。
??「大丈夫か、衰夏君!」
その男の正体は数学部顧問の成田先生だった。
衰夏「ええ、めまいがしそうです。ところであなたは?」
成田「私は高校で数学を教えていた成田という。よろしく。君の自己紹介はいい。有名だからね。ここにいる死体は直にゾンビになる。早くここから離れよう。」
その間に黒井ゾンビは近づいてきた。
成田「さあ、行こう。あのゾンビは無視だ。弾がもったいないからね。」
彼が持っていたのはデザートイーグルだった。二人はホットルームをあとにした。
衰夏「な、何でみんな死んじゃったんだ?」
成田「どうやらこの学校でいわゆるバイオハザードが発生したらしいな……。」
衰夏「ば、バイオハザード?」
成田「ああ、そうだ。私も信じられない。まさか私立のこの学園で…………。なんとしてもここから脱出しなければ…………。」
衰夏「だったら早くこの学校から出ましょう。」
成田「それは危険だ。この辺一帯がバイオハザードにみまわれている。陸での脱出はほぼ0%だ。空から自衛隊のヘリを待つ以外にない。しかし、それまで持つかだ。……………本当は学校で教えてはだめだが、みんなには挙銃で守ってもらうしかないな。」
衰夏「え?」
先生は男子ロッカー室に入ると、段ボール箱を出した。
成田「この中に拾ってきたハンドガン20丁ある。それを数学部室まで運ぶのを手伝ってくれないか。幸い、数学部では緊急召集がかかっていたからみんないるんだよ。」
衰夏「私達は、武器を使っていいのでしょうか。撃ち方も知らないし………。」
成田「緊急の場合は大丈夫だ。それに私が教えてやる。」
二人は階段を使った。エレベータは電力がダウンして使えないからだ。
やっと四階に辿りついた二人は数学部室に到着した。
衰夏は少し安堵感に浸ったと同時に黒井がゾンビ化してしまったことへの悲しみが込み上げてきた。
衰夏はドアを開け、そばにいたゲイに抱き着いた。
衰夏「みんな!怖かったよー!」
それまで、数学部ではどのようにしていたのであろうか。
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