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ある日の夕暮れ時、閑静な住宅街の清楚な洋館の扉が開かれ、そこに集まった人々から、祝いの言葉がその入り口に立つ人に向けられる……
深愛「パパ‼退院おめでとう✨」
ママ「あなた、お帰りなさい。」
卓哉「おじさん、退院おめでとうございます〓」
卓哉の父「藤川さん、おめでとうございます。」
卓哉の母「本当に、大事にならなくて良かったですわ。」
藤川家使用人一同「お帰りなさいませ、旦那様。」
祝いの言葉に迎えられながら、その人は、半年振りに帰って来た我が家に安堵の表情を浮かべながら、集まった人々に礼を尽くしながらも、今、自分が最も愛する妻の元に歩みを進める……
パパ「深愛、卓哉君、国原さん、泉さん、それに皆、こんな盛大な出迎えありがとうございます。」
パパ「そして、早苗。心配かけたね…。」
ママ「いいえ、私は信じていました。あなたが私や深愛を置いて逝ってしまうことは、決して無いって……」
そういう早苗の瞳には、うっすらと泪が光っていた……
そんな、いじらしい妻を夫は人目もはばからず抱きしめる…
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