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「ぐっ…勝っ…た…のか…封…印…し…なけ…れば…」
彼は、戦いの神――つまり父のことである――から言われていた。
もし自分が勝ったら、神を殺せる唯一の剣で彼女を貫くか───封印するか。
両親を殺そうとしたとは言え、彼女は家族。
彼女との楽しい思い出だってある。よって彼は、封印をする道を選んだ。
だが、封印をすると術者も封印される。
そのリスクを背負ってまで、彼はこの道を選んだのだ。
この時、彼の頬を一筋の涙が伝った。
「ッ…!…フゥ、やるか…『彼の者、我らを脅かす者なり。我の魂と共に、1万年の眠りを与えん。コールド・スリープ』」
スーーーー-…
輝く光が消えた後、そこには、元どうりの美しい花畑があった───。
―
――
―――
―――――
はい!めでたしめでたし!」
「え~、もー終わりなのぉ?」
「続きないの~?」
「うふふ…全く…もう終わりだし、続きも無いわよ。さあ、もう9時だし、寝ましょうか。…おやすみなさい。」
「え~」や「ぶ~」など言っている子供達の容姿は、どちらも同じ、深紅の髪に、夕焼けのようなオレンジの瞳だった─────。
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