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バイキングはついつい美味しいから色々とってしまい、そして残ってしまう。
「なるほどくん……た、食べてくれない?」
真宵ちゃんが気分が悪そうな顔でぼくに頼んできた。 ほら、やっぱりこうなる。 ぼくはそれがわかっていたからあまりとらないでいた。
「真宵ちゃんも自分のお腹の限界ぐらいわからなきゃ。」
ぼくは机の上でぐったりしている真宵ちゃんに向かって言った。
彼女は弱々しく
「おかしいなぁ、ミソラーメンならもうちょっといけるのに……。」
と恐ろしいことを言った。
彼女は四回もおかわりをしに行っていた。 しかも毎回お皿に大盛りにおかずをのせてきて……。 ぼくは見ているだけでお腹がいっぱいになったよ。 彼女にとってミソラーメンはもはや別腹らしい。 胃袋が二個あるのだろうか……。 ウシは四個あるらしいけど。
隣りをみると
「自分ももうダメッス……。」
イトノコさんも食べ過ぎたようだが、なぜかうれしそうだ。 たぶん、お腹のすき過ぎはあるが食べ過ぎはなかなかないのだろう。
「よくそれだけ食べれたものだな。」
御剣があきれた顔でイトノコさんをみていた。
矢張は……なぜかスケッチしていた。 今は矢張ではなくマシスとなってるようだ。 あいつ、なかなか絵はうまいからな。 あとで見せてもらおう。
「そろそろ部屋に帰るか。」
ぼくの一言で、皆立ち上がり帰りはじめた。
「ごめんね、なるほどくん♪」
「今回だけだぞ。」
「さすが将来のだんな様です♪」
「いやいや、違うからね、春美ちゃん。」
ぼくは今、真宵ちゃんをおんぶしながら部屋に帰っている。 食べ過ぎて立てないらしい。 ほんとは恥ずかしいんだけど……しかたがないから早足で部屋に帰って、真宵ちゃんをベッドに寝かせた。
「じゃあ狩魔検事に春美ちゃん、真宵ちゃんをよろしくお願いします。」
「はい♪ なるほどくんもお疲れ様です!」
「あなたもなかなかやるわね。」
狩魔検事の言葉がひっかかったが
「あはは、じゃあ……」
と言ってドアをしめた。
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