海へ✨

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「――あいた!」 ぼくは顔になにかあたったせいで起きてしまった。 「なんだよ……。」 よくみると矢張の……足ぃ!? こいつ、さかさまになってるのか! どれだけ寝相悪いんだよ。 時計をみると五時……。 しかし、ぼくは眠れそうもないのでこのまま起きていることにした。 ふとイトノコさんのほうをみると……、御剣にくっついていた。 さすがに気持ち悪い光景なので離しておいた。            顔を洗いに洗面所にいく。 鏡を見ると 「う~ん……。」 髪型が。 髪の毛があちこちに開いている。 もともとくせっ毛だから余計に変になっている。 水で髪の毛をぬらしてみたが……う~ん、なかなかなおらないな。            髪の毛と格闘していると 「早起きだな。」 御剣がきた。 「どうした?」 さすがに御剣も五時頃には起きないと思い、聞いてみた。 「刑事のからてチョップを顔面にうけてな……。」 少しイライラしているようだ。 「ぼくなんか矢張の足だぞ。」 「二人とも同じか。」 御剣が“ふっ”と苦笑いをしたのでぼくも苦笑いした。            ぼくは髪型をセットして顔も洗ったので、御剣と交代した。 もう六時頃になっていた。            「さて、この人達どう起こそうかな……。」 夜中に色々やってくれた二人だ。 普通には起こしたくなかったので、矢張には 「ほらよ。」 枕を顔に投げた。 「いてっ!」 ほぉ、一発で起きたか。 「あっ、成歩堂。 おはようさん。」 「おはよう。 もうお前の隣りでは寝ないことにするよ。」 少し怒りながらぼくは言った。            次はイトノコさんだ。 御剣が耳元で「刑事! 事件だ!」と叫んでいたが、「わかりました! すぐ行くッス……ぐぅ。」となかなか起きない。 すると矢張が「よし! オレの必殺技で……。」と言って、両手を合わせて 「カンチョ―――!」 とおもいきりイトノコさんの穴にさした。 「わぎゃああああああああッス!!!」 イトノコさんは飛び起きた。 この人はほんと、可哀相な人だなぁと思った。
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