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「そろそろ朝食の時間だな。」
御剣が時計を見ながら言った。 もう七時になっていた。
真宵ちゃんたちは用意できているのだろうか? まぁ狩魔検事がいるから大丈夫だと思うけど。
「まだ尻が痛いッス……。」
イトノコさんが不機嫌そうにぶつぶつ言っている。
「だってよ、あんた全然起きなかったんだぜ!? 置き去りよりはいいだろ?」
布団をたたみながら矢張はさも良いことをしたような顔で言った。
「まだビンタのほうが……」
「そうか、ならば次からはとっておきのビンタで起こしてやろう。」
と御剣が笑顔で言っていた。 イトノコさん次は顔が腫れ上がってそうだな……。
ぼくたちは用意ができたので、真宵ちゃんたちを呼びに行った。
コンコン
「もう朝食なんだけど、用意できた?」
すると扉が開いた。
「なるほどくん! おはようございます♪」
「おはよう春美ちゃん。 準備できた?」
「ちょっと真宵さまが……。」
中をチラッとみると
「あっ! ゴムがな―い!」
「そこに落ちてるわよ。」
「あっ! くしが!」
「はい。」
「冥さんありがとぉ―!」
かなりドタバタしているようだ。
「あとで行きますので先に行ってください!」
「わかった。 真宵ちゃんを頼むね。」
「はい!」
朝ご飯はもうテーブルに並んであった。 鮭や目玉焼き、味噌汁など案外普通だった。
「先に食べてていいッスかねぇ。」
イトノコさんがお腹を押さえながら言った。
「もうちょっとで来ると思いますよ。」
すると
「ごめんなさ―い!」
真宵ちゃん達がきた。
「ではいただこうか。」
「いただきま―す!」
「起きるの遅かったの?」
味噌汁をのみながら真宵ちゃんに聞いてみた。
「ふぃふぁうの!(違うの)」
ご飯を口に含みながら答えてくれた。
「髪の毛が爆発しちゃっててなおすのに時間かかっちゃった。」
なるほどね、その気持ちはわかる。 ぼくも苦労したからなぁ。 しかも真宵ちゃんの髪はかなり長いのでぼくより苦労したはずだ。
皆朝食は食べ終えたようなので
「もうここには帰ってこない、各自忘れ物がないように。」
と御剣が言い、解散になった。
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