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ぼく達は荷物をまとめてホテルの駐車場にいた。
御「今日はバーベキューをしようと予定している。 終わったら帰る。 それでいいな?」
皆うなずいて賛成のようだ。
今日も相変わらず暑くて、でも遊びに行きたくなるようなとても良い天気だ。 ぼくはイトノコさんの車の窓から海を眺めながら思っていた。
すると矢張が
矢「良い女でもいたのか?」
とニヤニヤしながら聞いてきた。 こいつの頭はそれしかないのか……。
少しすると車は山のほうに入ってきた。 道がボコボコしてるのか、車がよく揺れる。
成「うわっ! よく揺れますね。」
ぼくは取手につかまりながらイトノコさんに話しかけた。
糸「まぁ、ぼろいッスから。」
矢「もうちょっとでつくのか?」
糸「さぁ? 自分は御剣検事についていってるだけッスから。」
30分ぐらいかな。 ようやくついたようだ。
そこはバーベキュー専用の広場みたいになっており、ぼくたちのほかにも何人かバーベキューをしている人達がいた。 近くに川もあった。
御「まだお腹はすいてないだろう。 バーベキューはもうちょっとしてから始めることにする。」
確かにまだ10時ぐらい、ぼくもお腹はすいていなかった。
真「なるほどくん! 川に遊びにいこ♪」
川のほうを指差して真宵ちゃんが手をひいてきた。
成「そうだね。」
ぼくも行ってみたかったので春美ちゃんもつれて行ってみた。
川はそんなに大きくなく、遊ぶのには適していた。
真宵ちゃんと春美ちゃんが遊んでいるのを、ぼくは川の側に座ってみていた。
川の側は涼しく、とても良い気持ちだ。 ぼくは目をつぶったらそのまま寝てしまいそうだった。
すると
御「キミは一緒に遊ばないのか?」
ぼくはビクッとなって声のしたほうをみた。
成「なんだ、御剣か。 おどかすなよ。」
御「おどかしたつもりはないが?」
隣りに座りながら言ってきた。
御「海もいいが、山もなかなかだろう?」
成「そうだな。 都会暮らしのぼくたちには良い気分転換だと思うよ。」
とぼくは肌で風を感じながら言った。
御「むこうへ帰ったら、嫌でも現実に引き戻されるがな。」
御剣が少し皮肉っぽい口調で言ってきて、川を見ながら溜め息をついた。
成「しかたないさ、それがぼく達の仕事なんだから。」
ぼくは苦笑いをした。
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