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「大切な話?」
なかなか合わせてくれない兄様の目を見ながら尋ねる。
「そっ、とっても大切な。」
兄様は、やっとお茶から顔を上げ、こちらを見てくれた。
「……。」
ろうそくに照らされた兄様の顔は真剣で、私は緊張でお茶を口にふくんだ。
「ところで、光。好きな人はいないの?」
「ぶー!!」
真剣な顔から、一気にいつもの兄様に戻った急さに、思わずお茶を吹き出してしまった。
「ゴホッゴホッ、突然なんてこと聞くのよ!!」
「んっ?ちょっと気になってね♪」
ニコニコとちょっと意地悪な笑みを浮かべる兄様。
不意打ちにもほどがある…。
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