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「…もう…びっくりしたなぁ…。いないよそんなの…。」
呆れたようなため息一つおまけして、私は答えた。
「そうなの?…えっと、ほら、宗太(ソウタ)君とか♪」
「ゴホッ!!何言ってるのよ、兄様!…宗太はただの友達…、そう!釣仲間よ!!」
私は誤魔化すようにお茶を飲んだ。
宗太は弐野に住む漁師で、私の幼なじみだ。
よく一緒に釣りに行くのだが、特別な感情はない。
「そう…そうなんだ…。よかった…。」
兄様は困ったような笑い顔で私を見た。
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