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「…えっ?よかった?」
私は首をかしげて兄様を見る。
兄様は真剣な目で私をじっと見ている。
「光…実はね…。光に縁談の話しがあるんだ…。」
「…縁…談…?」
突然の話し。
私は状況が全く理解出来ず固まってしまった。
兄様はそんな私を、少し困ったよな顔で見ている。
「…おめでたい話ではないのだけどね…。」
「…?」
おめでたくない縁談って?
兄様は少しためらって、ゆっくりと口を開いた。
「我国「弐野」は、隣国「砂城(サジョウ)」と同盟を結ぶことになったんだ…。」
「…同盟…。」
砂城と言えば、弐野と山側に面する国。
山が多く、工業が盛んな国だと聞くが…。
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