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「兄様…。私にできることがあるのなら…。」
私は真っ直ぐに兄様の顔を見る。
不安でいっぱいなのは確かだ。
逃げ出せるものなら逃げ出したい。
けど…
「私…兄様の力になりたい!!兄様と国を守りたい!!」
兄様の力になれるなら。
弐野に住むみんなのためなら。
私にも守りたいものがある。
「…光……。ごめん…本当に…。僕に力がなかったばかりに…。」
兄様は強くこぶしを握り締めうつむく。
「兄様…自分を責めないで…。」
私は、兄様に向かってやんわりと笑いかける。
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