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【お姫様から見る夜景】
―――――――…
………つまらない
そう言って放り投げたぶ厚い書物を
ツンと無視してベランダにむかう
窓を開けるとカーテンがオーロラのようになびく
夜の城下町を
私は1人寂しく見つめ
はぁ…と深くため息1つ
お城からでて駆け回りたい
そう心の中で呟きながら
フェンスに腰掛け夜空を見上げ
ただボーッと見つめてる
真っ黒な何もない布の上に
宝石を散りばめたようなあの空に
ソッと手を伸ばし
笑みを零す
窓の隙間から入り込んだ
イタズラなそよ風が
放り投げたぶ厚い書物を
音をたててパラパラめくる
開いたページの端っこに
ポツリと書いてあったメッセージ
私はいつしか眠りにおちた
―――――おやすみなさい…
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