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すると、和馬が素早く翔の背後を取り、ムンズと襟首をつかむ。
「ぐはっ!
とっ、父ちゃん…?」
「てめー…。何様だ」
「え?っへ??」
「朝飯が冷めちまうだろーが」
「はぁっ?!時間!時間!!
学校、遅刻しちゃうってばぁっ!!」
翔は必死に父に訴える。
「だからテメーはアホなんだよ。
俺様の愛情がこもった朝飯を食えねーぐらいなら、学校なんぞ遅刻して構わねーっ!
保護者が許す」
ハチャメチャだ。
「何言ってるんだよーぅ!先生に怒られちゃうよーぅ!!」
翔、朝から半泣き。
「バッカヤロォー。
どんなに偉ぇー先生さまだろーが、飯作ってくれんのか。
テメーの唯一の取り柄は元気なトコしかねぇーんだから、弱い頭でグチャグチャ考えてねーでシッカリ食え。このバカ息子」
「でも!でもぉ~っ!!!」
「ったく、脳みそだけじゃねーで、根性までねーのかよ。
あぁ、もう良いから、味噌汁ぶっかけて飯だけでもかっこんでけ」
………どっちにしても、何か食べないと登校させてもらえないらしい。
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