ジョーという女

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私は昼前にイラストレーターの人のインタビューの仕事をした 早めに終わったので近くのレストランでランチを食べた オムライスとメロンソーダ 私の定番である。オムライスを平らげて、ソーダの中の氷を回しながらのんびりしていた 『よお、こんなとこでサボってていいのかよ』と声がした。振り向くと奴がいた… 『昨日から食べてないんです!サボってなんかいませんよ』 『その歳でメロンソーダって、うける!なあジョー』 『私は矢吹花梨デス!』 『いやいやジョーでしょ?俺力石だしさ』 『あとは丹下さんいたらいいシチュエーションですね…』 奴は大笑いしている… ソーダの中に奴の顔がうつってる。ああ…これが健人君だったらなあ 『なあ、桜さんになんか言われなかった?』 『今度こんな事あったら…港に沈めるって…』 『だろ?だろ?だってずっといってたもんな』 『私はあなたをなんて読んだらいいですか?』 『ジュンでいいよ。力石ジュン30歳だ。横浜にいるからいつでも遊びにきな、ジョー』 『だから私は花梨ですってば』 『クソ女よりジョーがいい。またな』 全くもって失礼な奴! 結局私はジュンからもジョーと呼ばれるようになってしまった
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