ジョーという女

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記事を差し替え、ダッシュでスポーツ記事の取材に行った 人気の野球選手のインタビュー…押し合いへし合い、私はボロボロになって会社に戻る 写真を編集して記事を入れる 編集長に何回か駄目出しをくらうも、なんとかOKをもらった 時計を見ると12時は過ぎていた やっと終わり、刷り上がった雑誌を手にとったのは朝方だった 私はみんなにコーヒーとおしぼりを配る お局の桜さんに『ジョー、今度こんな事あったら港に沈めるからな…』と囁かれた 私はこの会社の下っ端なのである… 休憩所で私はしょんぼりコーヒーを飲んでいた カメラマンの横山さんに肩を叩かれた 『まあ…いろいろあるよな、ジョー。人生いろいろ勉強だよ。失恋したんだって?』 『なんで知ってるんですか!』 『ジュンちゃんいってたからさ』 あの野郎…! 『あの人、仕事何してるんですか?私この会社入って3年ですけど、見た事ないですよ?』 『ジュンちゃんは横浜でカメラマンしてるよ。結構有名なんだ。ヌードも撮れば、景色も撮る。ああいうの天才っていうんだろうね』 まっさか!あんな下品な野郎が天才なんて! 横山さん、よいしょしすぎだよ
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