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屯面(とんづら)高校の屋上にて
2年C組の頭 皿男(かしら さらお)は有頂天であった。
何せ、たった3時間前にこの屋上で、念願の彼女が出来たのである
相手の名前は空気 白音(からき しらね)。同級生の中でも普通の方の女性。しかし、性格は明るく、友人関係は広い。
皿男はこの明るさに惹かれたのである。
皿男はそれと同様に、全く会話が生まれないことに悩んでいた。
どんなに待っても、彼女は一言も話さない。それどころか皿男に見向きもしない。
待っていても何も始まらないと悟った皿男は、彼女に声をかけることにした。
「ね…ねぇ空気さん」しかし返事は無い。屍では無いようだが。
皿男は諦めずに白音の肩に触れた。
すると、ようやく白音は皿男に気づいたのか皿男の方に首を向けた。
そして白音は言った「…誰?」皿男は凍り付いた。
どうして? あんなに熱のこもった告白をもう忘れてしまったのだろうか
彼はいろいろと悩んだ末に一つの結論に辿り着いた
「夢だった」
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