はなむけ

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そして、今目の前には沢山の人に祝われて笑顔の2人。 ちょっと妬けちゃうんだけど、幸せそうに笑う2人を見てよかったって思える。 そう、幸せになって欲しい。 そして、色んなことを乗り越えて欲しい。 大丈夫、きっとできる。 「増田」 名前を呼ばれて振り返ると、少し気まずそうにしながらも笑顔を浮かべる彼。 「錦戸君…」 前みたいに名前で呼び合わないことに多少の違和感は感じるけど、 何となくその違和感も悪いものではないと思える。 「お前に、見てほしかった」 そう言って抱いていたものをそっと大切に渡される。 「わ…」 覗くとそこには"貴"がいて、穏やかに眠っていた。 「…かわえぇやろ」 そう言って愛しそうに"貴"を撫でる錦戸君は俺を撫でる時とどこか似ていた。 「ちゃんと、大切にしていくからな」 しっかりとした口調で俺を見つめ言ったその言葉に俺は頷く。 「ほんまに、ありがとう。今まで」 もう俺に向けられるものは"恋人に対する愛"なんかじゃないけど "仲間に対する愛"はしっかりと感じる どんな関係でもやっぱり大切な人。 そんな貴方に贈る言葉 「おめでとう」
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