出会い

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「かぁ~、やっぱ暗いなぁ」 少し親父臭い台詞を吐きながらペダルを漕ぐ。この時期、この辺りでは昼は他の所と同じように馬鹿みたいに暑いが、夜はどことなく涼しい。調度夜風も出てきていて、それが更に気持ち良くさせてくれる。まぁ、でも・・・ 「なんか出てきそうだなぁ・・・」 恥ずかしながら私は幽霊だとかそこらへんは大の苦手である。当然車も通らず、街灯もあまりない裏道では、それっぽい雰囲気を醸し出しており、恐怖が煽られていく 「だからこうやって独り言言いながら帰っているんだけどねぇ。・・・意識したらなんか・・・・・ダメだ!意識しちゃダメだ!」 意識したらダメって考えたら余計意識しちゃうよね?なんでだろ 「ほら、あんなところに見える人影なんてただの見間違い見間違い見間違いぃいいいいいいいい」 はたから見たらただの変質者。だって怖いんだもん! こんな時間に裏道を歩く目の前のツインテールな女の子なんて幻想だ!
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