──第1章──

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東京駅に着くとすぐに4人は亜美の姿を探した。そんなに時間は経っていないから、そう遠くには行っていないはずだが… その時うさぎは見慣れた後ろ姿を発見。 「あ…!亜美ちゃんいた!」 浦和くんを乗せた新幹線が入ってくるホームを探しているようで、辺りをキョロキョロ見回している。 まずい、このままだと尾行して来たことを亜美に気付かれてしまう…。 「うさぎちゃん隠れるわよ。」 リーダーシップを遺憾なく発揮する美奈子のおかげで、亜美に気付かれることなく柱の陰に隠れた4人。 亜美を目で追いながらそれぞれが思いを巡らす。 「あの2人どこまで進んでるんだろ♥」 こりゃ…今日のデートの後は根掘り葉掘り聞き出されるに違いない。愛に飢えた愛の女神は…恐ろしい。 「それにしてもあの2人は仲がいいな…」 こちらは、遠く離ればなれになってもお互いを想う2人の絆を目の当たりにし、単純に感動するまこと。 「浦和くん元気かしら?」 小悪魔レイちゃんの割には一番普通かつまともなコメントだ。 美奈子と共に事態をかき回しそうな予感がしたが、浦和くんを心配するとは…正に予想外。
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