──第1章──

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同じ頃、レイは炎に向かい祈祷をしていた。 それを見守るうさぎ、まこと、美奈子の3人。 「はあああああー!カツッ!!」 ───炎の中からレイ達を睨む瞳。鋭い視線。 そこに浮かび上がったのは少女の顔。 「これは………!? 誰っ!?敵なのっ!?」 「………私の名はシン。 これはほんの挨拶代わりだ!!」 突然炎が激しく燃え上がり爆発した。 炎に一番近い場所にいたレイはその爆発に巻き込まれてしまった。 「ゲホッ、ゲホッ! やだあーもうっ!すすだらけになっちゃった!」 お笑い番組のオチばりにしっかりと黒焦げになったレイ。焦げただけで特にダメージもないようだ。 「な、何だったの?今のは!?」 警戒するうさぎ。 「あたしにもよく分からないわよ。ケホッ、ケホッ」 …それにしても、信じられない位よく焦げてる。あの爆発でこんな風に焦げるの? うさぎはもう堪えられなかった。 「ぷっ…レイちゃん、顔が真っ黒だよ。」 今まで姿の見えなかった敵とのファーストコンタクトのはずが…緊張感の欠片もない。 「う、うるさいなー。ケホッ、ケホッ」 「レイちゃん、大丈夫かい?」 世界中がまことみたいな優しい人間ばかりなら良かったのに。レイがそう思っても不思議じゃないシチュエーション。 「うん、大丈夫。服がちょっと汚れただけだから。 あたしちょっとお風呂入ってくる。ケホッ、ケホッ」 レイ、災難。
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