2147年

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 指摘されたソウスケは不快そうに目を細め、再び視線を窓の外に移し訊いた。 「何の用だ。まさか、そんな小言を言うためだけに来たわけじゃないんだろう?」 「煙草のことは無視かよ、ったく……。お前の言うとおり、局長がお呼びだ。また任務だとよ」 「そうか」  ソウスケはそれだけ言うと、短くなった煙草を床に吐き捨て、室内にも関わらず残り火を踏み消した。ジュッと音がして、煙草の熱が消失する。  コートを翻して部屋を出ようとする彼の背に、リョウが口を開いた。 「なぁ、少し休んだほうがいいんじゃないか? お前最近、いつも任務に出てるじゃねぇか。しかも、難度Aの」 「問題ない」 「そうは言うが……」  後が続かないリョウを無視して、ソウスケは部屋を後にした。  一人になったリョウは、ポツリと親友に語りかける。 「まるでARiAが、お前を殺そうと任務を組んでいるようにしか見えないんだよ……」  これが杞憂に終わればいいが、と彼が踏みつぶした煙草を見つめながら、リョウは思った。
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