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授業が終わり、放課後になった。
授業はまったく受けていない。
教室にいても、あの冷たい視線を浴びるだけだから。
みんなが来るまでここにいようと決めた10秒後に、右手で数えられるほどしかいない友達の一人が屋上にやってきた。
「アニキィ!!
今来たッス!!」
「アニキって言うのやめてくんないかな…………。」
「嫌ッス!!」
この、俺をアニキと呼ぶ少年、名前は倉成翔(クラナリショウ)と言う。
アダ名は翔。
現在一年生で、俺の後輩だ。
髪は俺を真似したのかオールバック、髪の色は赤色だ。
補足として言うならば、イケメンだ。
コイツが中学三年生の時に絡まれていたのを助けてからこんな感じだ。
俺と同じ学校に通う為に、二つランクの低い、この山風高等学校を受けたらしい。
つまるところ、頭の良いバカだ。
「翔、君は来るの早すぎるだろう。」
「アニキに会うためッス!!」
「そうやって呼ぶから優がヤンキーと思われてる事に拍車をかけてるんじゃないかな…………。」
この眼鏡をかけた少年は宮藤春人(クドウハルヒト)だ。
アダ名はハル、もう一つのアダ名はハカセだ。
本人はすごく嫌がるが。
黒髪で、そこそこ長めの髪をしている。
ハカセという名前の通り、頭が良い。
しかも運動も出来る。
身長も、175センチある俺よりも5センチほど高い。
そしてコイツもイケメンだ。
しかし、それを自慢することなく、謙虚だから、女子からも男子からも人気だ。
そんな奴が、何故俺みたいなヤンキーと思われているやつと一緒にいるのかと言うと、幼なじみだからだ。
そうでもなければ、俺なんかと一緒にいることはないだろう。
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