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「なぁ…慧音は歴史を変えれるんだろ?歴史を変えた事はどれくらいあるんだ?」
白い髪の少女が妖怪に話しかける。
その少女の名は[藤原妹紅]
ある出来事をきっかけに[不老不死の体]になってしまった。
「そうだな…それでも数えれる程だな」
先ほど妹紅に慧音と呼ばれていた獣人[上白沢慧音]は歴史を操る力を持っている。
また、満月の夜には姿が変わってしまう。
理由は彼女から聞いていない…聞かれたくないのであろう。
妹「なんでだ?せっかく歴史を変える力を持っているのに…」
妹紅が不思議そうな面持ちで聞いた。
慧「歴史をそんなに変えてばかりいたら歴史の重みが無くなってしまう…それに嫌な事があるたび歴史を変えていたらきりがない。」
妹紅は理解していないようだが、慧音は 続けた。 慧「それでも、どうしても変えなければいけないときがきたら変えるさ。」
妹「どうしても変えなければいけない時…か。」
妹紅は小さな声でいった。
妹「例えば?」
慧音は一瞬考えた顔をして答えた。
慧「今はわからない…その時がくるまでは。」
[その時]という単語が妙に妹紅の胸に響いた。
妹「その時…」
妹紅は思わず口に出してしまいハッとした。
慧「んっ?」
慧音には聞こえてない事を確認した妹紅は
妹「なんでもないっ…私はもう寝るな。」
とごまかした。
妹紅が家に帰ったあと、まだ焚き火の火はついていた。
慧「その時か…」
慧音は独り言をはいた。
この時二人は感じていたのかもしれない…
その時の事を。
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