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「先生、脈 血圧共に弱ってきています。大変危険な状態です。」
「手は尽くした…あとは…」
―沖田side―
バタンッ
「総悟!!」
またうるせぇのが来やがった。
次はなんだってんだ。
「おい!!てめぇらそれでも医者か!?諦めてんじゃねぇよ!!」
「トシ!」
「近…藤さん、土方さん…」
「総悟!!」
目を開けたら
今まで見た事ねェ
必死こいた
二人の顔が見えた。
嗚呼
死ぬのか…。
「馬鹿野郎!!そんな顔しやがって…てめーはまだ生きんだよ…俺達と馬鹿みてぇにまた桜見て、万事屋の野郎共と喧嘩して、酒飲んで
剣振り回すんだよ!!
だから
そんな、俺達の見た事ねぇ顔で、笑うんじゃねぇよ…っ」
「ハ…何、言ってんですかィ…本当、馬鹿っ面でィ、アンタは…、昔と変わんねぇ、マヌケ面でさァ…。」
「総悟…総悟…馬鹿野郎…ッ」
「近藤さん…ガキじゃねぇんですから…そんなに…泣くんじゃねーや…」
零れる涙と笑みに
終わりの合図がわかる。
「俺ァ…多分一生…アンタらの事、好きで…いられる…気がしまさァ…。」だから
最後なら
言わせて下せェ。
「ありがとう…
ございやした…。」
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