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「っ!ゴホッゴホ!うっ」 死ぬ 前より酷くなってやがる。 「はぁ、はぁ…」 「隊長?大丈夫ですか?」 山崎が部屋の向こうから話し掛けて来た。 「…焼きそばパン喉に詰まらせただけでィコノヤロー」 「なんだァ、びっくりしましたよ。」 「わかったんなら向こう行け。」 「はーい」 襖から山崎の影が消えた。 「…あぶね」 バレたらしめぇだ。 特に口の軽い山崎にバレたら一瞬で真撰組一帯に勘づかれちまう。 そうなりゃまた病院 二度と剣を持たせてくれなくなる。 そうなりゃ俺ァどうなるってんだ。 そんな事になってたまるかってんだ。 「ゴホッゴホ、ック」 声を押し殺せ なるべく咳をするな 俺は必死でもがいた。 .
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