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「終わったかの?」
その声に神威は振り返る、そこにはガルディウスが居た。
「あぁ、終わったよ、それよりガルは今まで何処に居たんだ?」
「儂がいたら邪魔じゃろうと思ってな、じゃから終わるまでうろの中で待っておったのじゃ。」
「すまん、完全にお前の事を忘れていた、それと後少し時間をくれ。」
何気に酷いことをさらっと言い、もう少し時間が欲しいと言う神威。
「何をする気じゃ?」
ガルの問いに神威はベルクを見る
「コイツを火葬して埋める…」
「それが俺が元居た世界の葬り方だからな」と付け加えるように言う。
「そうか。」
ガルはそう言うとベルクに一瞥をし神威から距離を取るように離れる。
ガルが距離を取り終わったのを見ると神威はベルクの方に向き右手を前に出す。
「能力[発火:パイロキネシス]…発動。」
瞬間ベルクの体を炎が包んだ、炎はベルクを中心に円上になりベルクの身体を焼く、10分ほど燃え続けると炎は酸素が無くなったように火が小さくなり消えた、そこにはベルクと呼ばれた男の骨しか残ってはいなかった。
「終わり…後は埋めるだけだ。」
そう言うと神威は世界樹の根本に近づき穴を堀始める、ある程度堀終わるとベルクの遺骨を穴に入れ埋めた。
「この世界樹がお前の墓標だベルク、多分世界一大きい墓標だあの世で自慢しろよ。」
神威は哀しそうな表情をし世界樹を見上げた。
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