2155人が本棚に入れています
本棚に追加
ガルが先導し歩き始めて数分後。
「なぁ、まだ着かないのか?」
神威は気だるげにガルに何時着くか聞く。
「もうすぐじゃ、ほれっ見えて来たぞ。」
そう言ったガルの目線の先には木造の一階建ての小さな家が見えた。
「あそこかぁ…」
(大きさからして三人くらいがぎりぎり生活出来るくらいか?夫婦二人暮らしならあの大きさでも大丈夫だな。)
家の大きさから何人位まで住めるかなどの無駄な事を考えていると家から一人の男性が家の扉を開けこちらに近づいてきた。
扉を開けた男性、年齢は20代後半位で整った顔立ちは何処と無く人化しているガルに似ているが決定的違いはガルは黒髪黒目に対して男性は銀髪金眼だった。
男性は神威達、どちらかと言うと神威の方を見て眼を細める。
「兄さん、その人が話していた人なのか?」
神威からガルに目線を移し男性は問う。
「そうじゃ、こやつが話しておった例の奴じゃ。」
ガルは肯定の意を伝えるとガルを兄と言った男性は神威の方に再び眼を向ける。
「確かに話の通り魔力は持ってないんだね、でも本当に何とか出来るんですか?兄さん。」
ガルを兄と呼ぶ男性は再度問う。
「可能性が有るならばやってみるべきじゃろう、それともお前はあ奴がどうなっても良いのか?」
男性の問いにガルは問いで返す。
「そんな訳ないでしょう!」
急な男性の大声にガルは沈黙してしまいさらに声を上げた男性も黙ってしまう、そして少し冷たい空気が辺りに漂う。
最初のコメントを投稿しよう!