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「二酸化炭素を垂れ流す人間よりは良いと思うのです。というかよく花だとわかりましたね。ですが序列は草木、動物、人間、あなたです」
「お前俺の事嫌いだろ」
少年は空を見上げるのを止め体を起こし、猫背気味に前を向く。その様子を見た少女はツンツンと尖ったその頭を撫で始める。
「嫌いじゃないです、好きです。いがぐり頭が」
「頭だけかよ」
そんな中も少年は嫌な顔を見せるが、手はのけずにそのままにしている。
「はい、気持ちいいじゃないですか。じょりじょり~って」
最初は片手だったが、すぐにもう一つの手も伸ばし両手でこねくり回す。少年の頭はその動きに合わしてぐりぐりと前後左右に揺れている。
「わかった。今度からこの髪型やめる」
「ならば私が切るのみです。バリカンなんて使った事が無いので進行の邪魔になりそうな耳もじょっきんですが」
「わかった。このままの髪型でいるよ」
「よろしいのです」
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