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初めて小夜と出会った時は、少し顔を見れるだけで嬉しかった。
夢で会うようになって、話をするだけで満たされた。
だけど今は、毎日顔が見たい。
たくさん声が聞きたい、少しでも長く一緒にいたい、いつも小夜を感じていたい。
僕は日に日に欲張りになってきている。
ついこの間まではいつ死ぬかビクビクしながら、それでも細やかな幸せだけを求めていた。
そして手に入れた、愛しい人と生きれる幸せ。
それだけで十分なはずなのに、僕はもっと大きな幸せを願っている。
小夜の事になると、僕には1ミリの余裕もなくなる。
焦りと不安は常に付きまとう。
だけど彼女といるとそんなものどこかへ消えて、心の中は小夜で満たされる。
こんな自分を知られたくなくて、つい意地悪くなってしまう僕は小夜の言う通り、まだまだ子供なのかもしれない。
こんな僕は、君の目にどう写ってる?
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