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次の日いつもの如く屋上で小夜を待った。 トントントン…ゆっくり階段を上ってくる足音が聞こえる。 「小夜!」 扉が開くと同時に声が出た。 小夜は一瞬たじろいで、笑う。 「笑顔が眩しいわよ」 いえ、小夜の笑顔には負けます。 僕はいつものようにベンチに座り小夜に膝を貸そうとするけど、小夜は柵にもたれて空を仰いでいた。 「毎日いい天気ね」 「小夜、姉ちゃんには気をつけた方がいいよ」 昨日の会話を思い出して、一応釘をさす。 「里沙がどうしたの?」 「あの人は危険だ」 「?」 小夜の隣に並んで空を見上げた。 「この間はごめんね、あんな事言って」 彼女は何も言わない。 「小夜の気持ち、分かってるはずだったのに」 小夜は優しく微笑んで頷いてくれる。 話を聞いてくれる合図だと思った。 聞くなら今しかない。 「小夜は僕の事…好き?」 分かってる。 分かってるから言葉が欲しい。 「僕は小夜が大好きだよ。もし小夜も同じ気持ちでいてくれるなら…」 言い切る前に小夜は僕にキスをくれた。 あんまり突然だったので僕は瞬きも忘れた。 小夜の瞳に写る僕は真っ赤になっている。 「続き…しよっか?」 「よ、喜んで」 長い腕を僕の首に絡ませて、彼女は甘い唇を寄せてくる。 僕は目を閉じて身を委ねた。
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