二人の旅人

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かざした私の手に、半月刀が迫ります。 「馬鹿が!!手ごと持ってってやるよ!!」 何やらほざいていらっしゃいますが、私は関係なしに呪文を唱えます。 「QuachilUttaus」 かざした手から、紫色のオーラが現われ、ゆっくりと私の手を包み込み、そして、それに半月刀が触れました。 「な!?」 山賊が驚愕しました。 そりゃそうでしょう。なんせ自分の剣が、刃の半分程までごっそり消えたのですから。 「ふ!!」 サーリーナ様が愛用のレイピア、QueenRoseを懐から出し、私の頭の髪の毛を何本か巻き込みながら、鋭い刺突を放ちます。 「が!!」 それは寸分違わず山賊の喉仏に突き刺さり、風穴を開け、そして直ぐ様サーリーナ様はQueenRoseを抜きました。 「……っ!!……っ!!」 山賊が半月刀を地面に落とし、喉を掻き毟り始めました。
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