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血が気管に流れ込んでいるので、呼吸が出来ないのです。
「……!!……!!」
山賊は口から咳き込みながら血を吐き、遂に崩れ落ちました。
崩れ落ちた後も暫く痙攣していましたが、やがてそれも止まりました。
「まだ、やりますの?」
「くっ!」
残った山賊達にサーリーナ様はQueenRoseを突き付けました。
QueenRoseの刃が、キラリと日の光を反射します。
「くそ!覚えてろ!」
山賊達はそう捨て台詞を残し、林の中へと入っていきました。
それが完全に見えなくなってから、私はサーリーナ様に声をかけました。
「さ。サーリーナ様もう行きましょう。これ以上足止めを食いますと夜までに町に着きませんよ」
振り向くとサーリーナ様は難しいお顔をなさっていた。
「……サーリーナ様?」
「……いる」
「!」
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